2020.05.29
システム開発契約のチェックポイント
システム開発契約は,手に取ることができないものを作る契約のため,トラブルになりやすい契約類型です。
そのため,最低限,次のチェックポイントには注意しましょう。
□「お任せ」になっていませんか
注文主が明確な指示を出さないと制作者は注文主の望むシステムを開発できません。
しかし,「お任せ」,金沢弁でいう「いいがにしてくれ」という注文しかなく,それが理由でトラブルが多発しているのです。注文主は,責任をもって仕様等を決定する義務があることに注意しないといけません。
一方,制作者としても,「お任せだったから」という言い訳は通じません。
制作者としては,注文主に適切な指導・忠告する義務があることに注意が必要です。
しかし,「お任せ」,金沢弁でいう「いいがにしてくれ」という注文しかなく,それが理由でトラブルが多発しているのです。注文主は,責任をもって仕様等を決定する義務があることに注意しないといけません。
一方,制作者としても,「お任せだったから」という言い訳は通じません。
制作者としては,注文主に適切な指導・忠告する義務があることに注意が必要です。
□ 著作権について,きちんと取り決めていますか
著作権は,原則制作者にありますので,注文主は,約束がなければ,納入したシステムを勝手に改変したり,譲渡したりすることはできません。
逆に著作権を注文主に譲渡してしまうと,制作者は,納入したシステムに関するノウハウを一切使用できなくなるリスクがあります。
著作権の扱いについては,必ずきちんとした取り決めをしておきましょう。
逆に著作権を注文主に譲渡してしまうと,制作者は,納入したシステムに関するノウハウを一切使用できなくなるリスクがあります。
著作権の扱いについては,必ずきちんとした取り決めをしておきましょう。
□ 追加・変更にかかる費用は明確ですか
できる限り早めに仕様を確定し,追加や変更をなくすことが理想的ですが,システム開発においては,追加や変更は不可避です。
そのため,追加や変更をする際,新たに別途費用が必要となるのか等について,きちんとした取り決めをしておきましょう。
そのため,追加や変更をする際,新たに別途費用が必要となるのか等について,きちんとした取り決めをしておきましょう。
□ やりとりの証拠を残していますか
「このような機能が必要だと説明した」「そのような機能は設けられないと説明した」といった争いがシステムにまつわる紛争には必ず登場します。
可能であれば,注文主と制作者両者の押印のある議事録を作成しておくことがベストです。最低でも確認メール等でやりとりした内容を保存しておきましょう。
可能であれば,注文主と制作者両者の押印のある議事録を作成しておくことがベストです。最低でも確認メール等でやりとりした内容を保存しておきましょう。
□ クラウド利用のリスクを理解していますか
クラウドは便利で低コストですが,クラウド事業者はデータの保存,セキュリティ対策,稼働率などについては何の保証もしないというのが通常です。そのため,クラウド事業者が破産した場合などは,過去の制作物が一切利用できなくなる可能性があるといったクラウド利用上独特のリスクがあります。それをふまえて契約をしましょう。
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