コラム・チェックポイント

2022.11.14 渡辺 数磨

顧客本位の業務運営に関する情報(金融庁)

少し前のことになりますが,令和4年6月30日,金融庁が「投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果について」公表しました。
この中で,金融庁が,個別商品のリスク特性について記載しているくだりは,具体的でわかりやすく書かれています。その中でも,EB債などの仕組債について,商品の持つ問題点と対象となる顧客の範囲の狭さを指摘している点などは,参考にすべき内容です。
「誰が」参考にすべきか,といえば,まずは,購入者である投資家や,販売者である証券会社・金融機関ですが,さらにいえば,裁判官です。資産形成における投資の役割が大きくなる中,「顧客本位」(顧客の身になった,顧客のための)という考え方が当たり前になってくることが,裁判官の認識をもアップデートし,投資被害の救済の一助となることを願っております。